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2012年7月

SOPで骨折の手術

梅雨は明けたのでしょうか。
まだでしょうか。
そのような日が続きますね。
今朝は寒いくらいに涼しかったですし、今年の夏はどのようになるのでしょうかね。


少し前の出来事です。
いつもご飯を食べに来る外猫の子供が突然来なくなってしまった。
数日後に現れたら大きなケガをしているとのことで、まだ1kgにもならない仔猫ちゃんを連れていらっしゃいました。

仔猫ちゃんは左の後ろ足のかかとをケガしていて、とても痛そうでした。
交通事故の可能性もありましたからレントゲン写真を撮りますと右の太ももの骨を骨折していることがわかりました。
こちらもかなり痛いだろうに、仔猫ちゃんは健気にご飯を食べたりひょこひょこと動き回ったりします。保護された方と相談をして手術をすることにしました。

手術をしなかったら、骨がおかしな形についてしまいそうです。
できるだけきれいに戻してあげたいところです。

太ももの骨折の場合、いろいろな治し方がありますが、今回はプレートを使った固定をすることにしましたよ。
最近よく使われるプレートはロッキングプレートと呼ばれる物。
そして今回使うロッキングプレートはSOPというものにしました。

120721


真珠を連ねたように見えます。
" String of Pearls "ということで、SOPですconfident

太ももの骨には緩やかなカーブがありますから、まっすぐなプレートは合いません。
そのカーブに沿って曲げたプレートが必要です。
そんなときにとても役に立つのが今回のSOPです。

ロッキングプレートには他にLCPと呼ばれるものや、ALPSと呼ばれる物があります。

手術をしながら、仔猫ちゃんの太もものカーブに合わせてSOPを曲げます。
ある程度のカーブさえできれば、しっかりと仕上がるのもSOPの良いところです。

手術後3日目。
仔猫ちゃんは手術前よりも長く歩けるようになりましたよ。
かかとのケガが早く治ればすぐにでも退院できそうです。

みんなで勉強

とても綺麗な青空が広がっていますね。sun
こんな日は出かけたくなります。


昨日は海の日で当院は休診日でしたが、僕と看護師の2名は入院のどうぶつの子の治療や急患に対応するために院内にいました。そして今日行う骨折の手術の準備などをしておりました。
そしてその他のメンバーはみんなセミナーです。
看護師2名が免疫学のセミナー、そして獣医師一人は心臓の超音波(エコー)のセミナー、もう一人の獣医師は予防接種のガイドラインのセミナー。

週に2日間のお休みから1日をセミナーにあてて勉強の日にすることはよくあることですが、昨日は偶然にも全員が仕事やセミナー。

本当にみんなよく頑張るなと思います。

新しいことを学ぶことで多くのどうぶつ達の役に立てますし、またそれが学ぶ楽しみでもありますから、青空のもとでも積極的にセミナーに参加するとことは一緒に仕事をする者としましても頼もしいところです。

今日はそれぞれがセミナーで学んだことを聞きながら、できるだけ情報を共有して内容だけではなく、仲間が休みを使って勉強をしてきた姿勢もとてもよい刺激になりますから、相乗効果が期待できればと考えています。

歩けない -膝蓋骨脱臼-

梅雨とはこのようなものですね。rain
連日の雨で晴れ間がとても貴重に思えます。

少し前の休診日に日帰りで九州に行ってきました。
九州も雨続きだったようですが、偶然にも行った日はきれいに晴れ渡り、緑と青空のとても美しい自然を満喫できました。


先日1匹のワンちゃんが来院しました。

飼い主さんは、立ったままで歩けないその子を心配され、連れて来られました。
少しは歩くようですが、ほとんどの時間は立ったまま。
検査をしてみますと膝の問題だとわかりました。
しかも両方の膝です。

この異常がある子は片足だけ引きずるとか、上げているとか、そのようなことが多いものなのですが、この子は両足に問題があり、そして歩けない。

膝蓋骨内方脱臼といわれるこの膝の問題には軽いものから重いものまでありますが、この子の場合は重いものです。手術以外は解決策がありません。

手術をすることになりました。
両膝を同時に手術します。
歩けるようなら片足ずつ手術をすることを勧めます。
手術直後などには手術をしていない方で歩くこともできますから。
両足を同時に手術してしまいますと、しばらく両足とも使えませんから歩けなくなります。
しかし、今回ははじめから歩けませんから、両足を同時に手術してできるだけ早くに歩けるように考えました。

手術前にいろいろと検査をしまして、両足の手術をはじめました。
いわゆる膝のお皿の脱臼です。
お皿がしっかりと収まるように骨に溝を作ったり、靱帯の付け根を付け替えたり。
同じ手技で両足の手術を行いました。

手術後少しの間は入院をしてもらって、迎えた退院の日。
飼い主さんも僕も期待をしながらさらに1週間後の抜糸の日に期待をこめます。
抜糸の日にはまだ少し歩く程度でした。

もともと歩けないまでに悪化した足。
すぐには機能の回復は困難だろうと思っていました。

手術からおよそ2か月が過ぎた頃、「ドッグランで走っています!」
飼い主さんはステキな笑顔でお知らせしてくださいました。
「人生を取り戻したという感じです!」
飼い主さんの最上級の喜びの声。

本当によかったと思う瞬間でした。
また晴れ間があればドッグランにお出かけくださいね。
歩けなかった時間を取り戻すくらいにお散歩を楽しんで欲しいものです。

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