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2012年10月

アメリカ研修-4-

2日目は実践です。今日も昨日と同様に朝8時から夕方6時過ぎまで休憩やランチタイムをはさみながら手術をします。

膝の靱帯の手術はいくつかの方法があるのですが、2月にはこのラスベガスのセンターでTPLOと呼ばれる手術を行いました。手術が終わりますと、レントゲンで仕上がりを確認して、良い点やもっと改善できる点を評価しました。
どんなに上手にできた手術であっても、3点は改善点を示せると言われます。
今回も仕上がりの評価をします。

皮膚を切開してから仕上がりまで、一気に進めていきます。
これまではなかなか気づかなかった細かなポイントを知った中での手術はこれまでとは全く違う仕上がりになったと思います。
2日目もかなり充実していまして、この研修を受ける前とはまるで違う感覚があります。アメリカまで来て本当によかったと、久しぶりに強い手応えを感じました。

ここまで研修前と後に違いを感じるほどやりがいのある研修はめずらしいのですが、大変によいプログラムだったことに感謝しています。

明日からは別の研修です。
もうひと頑張りです。

アメリカ研修-3-

研修は計4日間あります。

はじめの2日間がTTAと呼ばれる膝の靱帯を傷めたときの治療(手術)です。あとの2日間は骨折の治療です。ここではALPS(アルプス)と呼ばれるチタン製のプレートを使います。

まずはTTA。初日を迎えました。
ホテルはビジネスホテルのようなことろで、朝食は適当に用意されていたものから取り分けて頂きます。卵とベーコンとパンなど。カフェテリアには数名の宿泊客がいますが、どの方が今回の研修参加者かはわかりません。研修の案内ではこのホテルが宿泊先として推奨されていましたから、この中にも研修参加者はいるはずです。

朝7時30分。ホテルのロビーでバスを待ちます。
バスに乗り込み、研修を受けるオクエンドセンター(Oquendo center)と呼ばれるところまで行きますが、おおよそ5分で到着。

受付で名札を受け取り、席につきますと、隣はこの研修の最高責任者のDr. Tepicでした。とても有名な先生です。

参加者は同年代や年上が多いように思いました。かなり多くの国からの参加者がいるようです。アジアからは、日本からは僕一人、香港から2名、韓国からは大学の先生が1名でした。あとは、ニュージーランド、オーストラリア、スペイン、ポルトガル、フィンランド、UK、ギニア、など。もちろん、アメリカからも。だいたい25名くらいです。
同じアジアからですと、とりあえずお近づきになりやすいですね。何となく。

研修は講義と実習と実際の手術で構成されていまして、最終的には手術をした犬のレントゲン検査をして手術の出来具合を評価します。
今日は初日、講義と骨の模型を使ったトレーニングです。
朝8時から始まった研修は、休憩やランチの時間はありますが、気がつけば夜の6時を過ぎていました。

夜は懇親会があります。
ラスベガスに行ったのに、街を見ることなく帰るのかと思っていましたが、この懇親会では町中に出かけることができました。
町中のレストランでは大きめの部屋にテーブルが5つほどありまして、それぞれ好きな席に座れます。僕の席にはニュージーランド、スペイン、香港、韓国、アメリカ、などからの方々がいまして、いろいろなお話を楽しみました。
最後にバスがもう来ているというところで、「日本の酒を飲んでみようよ」と言われ、日本酒が運ばれてきました。
僕は普段お酒を飲みませんから、これはおいしいお酒なの?と聞かれますが、返答に困ってしまいました。見たこともない、六角形の黒い瓶に入っていて、sakeのように書いてあります。
お酒を飲むと眠れなくなってしまうこともありますが今回はよく眠れました。

また第2日目が始まります。

アメリカ研修-2-

今回のアメリカ研修に参加したのは、国内で行われましたあるセミナーがきかっけでした。

神保町にある目立たないビルの会議室をセミナー会場とする、あまり大きな規模ではないセミナーだったのですが、そこでは新しい骨折の治療システムであるロッキングシステムというものを紹介していただきました。講師の先生はアメリカの大学の先生です。

ロッキングシステムは数社から出されていますが、日本で普通に手に入るのはおそらくは2社です。それぞれ違うロッキングシステムです。
それぞれのメーカーのサイトには外科研修の情報も載っていまして、だいたい年間1-2回の研修があります。今回はその研修に参加することができました。

まずは羽田空港からロサンゼルスに向けて出発です。
ロサンゼルスからはアメリカの国内移動でラスベガスまで向かいます。
ラスベガスの空港に到着したのは真夜中の12時でした。
そこからタクシーでセミナー主催側が推奨してくれていたホテルへ向かいました。
前に来たときに利用したタクシーの運転手さんはいろいろなホテルの名前を知っているようで、すぐに「ああ、そこね、」という感じで大丈夫だったのですが、今回は住所のある通りまで来ますと、何番地だったっけ?と、建物にある番地の書いたプレートを確認しながらゆっくりと進んでいました。
心配したよりも早めに到着しましたが、小さなホテルで、いわゆるビジネスホテルですね。
受付でちょっと驚いたことがありました。
到着が9月30日と伝えてあったのですが、「今日は9月29日ですよ」と。
でも、お部屋は用意しますねって言ってくれました。まさか野宿かと少しヒヤヒヤしました。
明日から研修開始です。

アメリカ研修-1-

9月29日(土)の夜の診療が終わった8時40分くらいに、急いで動物病院から徒歩10分ほどのバスターミナルに向かいました。ターミナルを9時15分に出る空港行きのバスには十分に間に合う時間に外来が終わり、かなり安心しました。

どうしても僕の場合は予定を組んで診療をするには無理があります。最後の患者さんが緊急手術を必要とする病気ではないだろうかとか、夜通しみていないといけない重病ではないだろうかとか、そうなったらその後の予定は変更しなければなりませんし、そのような事態をある程度は想定しながらも、変更不可能な予定はなかなか組めないものです。

しかし、その日は運良く最後の患者さん、飼い主さんには必要で十分な診療をさせていただくことができたと思います。そうでなければ、アメリカへ旅立つのに何かしら心残りがあったに違いありません。そうならずに本当によかったと、このときの安心はかなり大きなものでした。

今回のアメリカ研修は現地時間の9月30日から10月3日までの4日間、ほぼ毎朝8時から夜の9時まで講義と実習を行います。僕はそれを受ける方です。

内容は新しい骨折治療の器具の取り扱いと、もうひとつは膝の靱帯を痛めたときの手術方法です。どちらも最終的には手術を行いながら研修内容の仕上げをします。
特に研修の参加を決めたものは膝の靱帯の手術手技の習得です。
膝の靱帯を痛めたときの手術手技にはいくつかの手術方法があります。

このように同じものを治療するのにいくつかの手術手技があるということは、どれにも一長一短があるということです。

今回はその中でTTAと呼ばれる手術手技を行います。

TTAのことを知ったのは、おおよそ6-7年ほど前でしょうか、オーストラリアのブリスベンで外科実習を受けたことがあります。そのときには、このTTAはやらなかったのですが、「ご自由にお取り下さい」と置かれていたトレーニングセンターの案内パンフレットに新しい手技として紹介されていたのを見たことがありました。

そのパンフレットには手術の仕上がりを確認するレントゲン写真が載っていたのですが、衝撃的なものでした。理論も斬新ですし、手術手技としましてもちょっと不思議な手術です。
しかしながらこのような外科手術を僕自身が実際に行うことはあるだろうかと思うような、とても特殊で難易度の高い手術に見えました。
自分にはとうてい無縁の手術に思えて、その時は興味すら持てませんでした。
時の経過は予想もつかないような変化をもたらすのか、今では実際にこの手術を行う段階になりました。
今回のアメリカ研修では、いくつかの手術を行います。
日本からの参加者は僕一人で、ポルトガル、アイルランド、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、中国、韓国、フィンランド、イギリス、もちろん、アメリカからの参加者もいます。
せっかくのラスベガスですが、ホテルと研修会場の往復で終わってしまう、僕にとってはいつもの海外研修になります。

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