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2014年4月

男の子、排便が辛そうです。- 会陰ヘルニア -

新緑の季節になりましたね。
まだまだ朝晩は気温が下がりますが、日中は薄着でも外に出られるようになりました。

先日、狂犬病予防の集合注射に参加してきました。
桜の花散る公園でおおよそ1時間の予防注射を行ってきました。
そして当院でも狂犬病予防、フィラリア症予防、ノミ・ダニ予防と予防の季節を迎えています。

平日、土日を含めて、混雑する時間がありますので、参考にしていただけますよう最近の傾向をお伝えいたします。


9時から10時 やや混雑します
10時から11時 比較的待ち時間が短いです
11時から12時 特に混雑します

夕方
5時から6時 やや混雑します
6時から7時 比較的待ち時間が短いです
7時から8時 特に混雑します

排便痛がある男の子が来院しました。
飼主さんのお話によりますと、排泄をしようとするとお尻の横が膨らんで辛そうにするのだそうです。
元気もあまりなく、動かない時間が長くなったとのことでした。

身体検査で会陰ヘルニアと呼ばれるものだとわかりました。
脱腸を呼ばれたりもしますでしょうか。
肛門の横のいわゆるお尻の筋肉が薄くなり、筋肉と筋肉の間が力んだときのお腹の力に負けてしまって裂けてしまうものです。

言葉でうまく説明をするのは困難なのですが、見た目では肛門の横が膨らんで見えるだけです。

特徴は排便痛や排便困難です。
その他の時間は結構元気なことが多いものです。

この病気の場合は手術しか治療方法がありません。
できるだけ早くに手術をすることにしました。

飼主さんは手術としばらくの安静のための入院を希望されました。
お家でみるより安心だから。
そのようにお話され、手術をすることにしました。

薄くなった筋肉によって起こるものですので、手術をしてもまた繰り返してしまうことも多くあります。
できるだけ1回目の手術だけにしてあげられたらという想いで慎重に行います。

いろいろな手術方法が報告されているなかで、僕はほとんど1つの方法だけで手術を行っています。
これまでにおこなってきた子達は幸いなことに再発はしていません。
この方法はある程度安定した効果があると考えています。

今回も同様にその方法で手術を行いました。
この病気は特に男の子に多く、去勢手術をしていない子に多いと言われますが、去勢手術との関係はまだはっきりとわかってはいいません。
しかしながら、男の子特有の動きや活発さ、そして前立腺の肥大などでこの脱腸(会陰ヘルニア)が悪化することもありますから、同時に去勢手術をするようにしています。

手術は無事に終わり、麻酔の覚めも良好でした。
ワンちゃんはとてもおりこうさんで、飼主さんも大変喜んでくださいました。

抜糸のときにお受けしたトリミングが大変に好評で、今日は2回目のトリミングにいらっしゃいました。
元気になって、お気に入りのカットで、外をお散歩するのが楽しいようです。

もう少しすると朝晩でも心地よい気温になり、さらにお散歩が楽しめる時期になりますね。
いつもあまり感情を外に出さないワンちゃんですが、飼主さんは毎回笑顔で来院されるのが印象的ですhappy01

毛包虫症 - 犬の皮膚病 -

桜の木に葉っぱが目立ち始めましたね。
次は鮮やかな新緑が待ち遠しくなります。
そして桜が散ると杉花粉症もそろそろ終わりですねhappy01

腰に広めの脱毛があるワンちゃんが来院されましたよ。
かれこれ長年の皮膚病だそうですthink
これまではシャンプーを中心とした、いわゆるスキンケアをされていたようです。

皮膚病は慢性でまた再発も多いために、スッキリと完治を期待される方々の中にはいろいろな動物病院で治療を試みてみられる方々も多くいらっしゃいます。

しっかりと治すことができる皮膚病と、完治は目指せないまでも、良い状態にしてからそれを維持することができる皮膚病と、区別します。

しかしながらやはり飼い主さんの心情としましては、どうにか完治しないものだろうかという期待はいつでもあるはずです。
しかし年の単位で続いている皮膚病はうまくつきあっていかなければならないものが多いものです。

完治しないタイプの皮膚病は、多くの場合治療やスキンケアを全くしなくてもよいということはありませんが、よい状態は維持できます。

今回は治るタイプかどうか。
まずは一通りの検査を行いました。
すると毛包虫というダニが毛穴の中からたくさん見つかりました。

飼い主さんにも毛包虫を映し出した顕微鏡の画像を大きなモニタで見ていただいて、その数が多いこと確認しました。
詳細は割愛しなければなりませんが、数年間の脱毛はこの毛包虫が原因かもしれず、そうであれば、簡単には治らないかも知れません。

飼い主さんも長年の脱毛の原因がわかったことで嬉しい反面、体に何かしらの免疫異常などがあることも考えられますので、諸手を挙げてとはいかないろことでした。

まずは治せるところからひとつずつ治していきましょうね。
そうお話をしました。
飼い主さんも少し笑顔でしたconfident

まずはお薬を飲みながら、定期的に皮膚の検査をして毛包虫が減っているかどうかなどの検査をします。
すっきりと治せる可能性がある病気。

少しばかりの長丁場ですが、一緒に頑張っていこうと思っています。
少しばかり涼しげな腰にきれいに毛が生えそろいますようにconfident

エリザベス・キューブラー・ロス博士

桜を楽しめるのはもう少しだけのようですね。
昨日も今日も雨。
満開を迎えるまでは強風にも落下しない強い花。
しかし散り際は潔く。

末期がん患者の精神状態の研究で有名なエリザベス・キューブラー・ロス博士。
この方の研究の中で最も多くに知られているのはおそらく末期がんによる死を告知された人の心の変化を5段階で表現したものでしょうか。

すなわち、

第一段階 否認 「自分がガンになるはずがない」「この医者は誤診しているに違いない」
第二段階 怒り 「どうして私がこんな目にあわなければならないのか」

第三段階 取引 「何でもしますから病気を治してください」「神様、お金に糸目はつけません、全財産と引き換えに治してください」
第四段階 抑うつ ガンであることを認め、怒りはなく、取引も通じないことを受け入れ、うつ状態になる
第五段階 受容 死を受容した状態。


この五段階は必ずしも全てを体験するという訳ではないようですし、今回は1-2行で簡単に表現していますから、前後の文脈や本来の表現とは異なる可能性がありますが、概要はこのようなことになると思います。

今回このことを思い出したのは、これはおそらくは自分のことだけではなく、自分の愛するどうぶつが死、あるいは難病、または生死に係らなくても完治が見込めない病気の告知をうけたときにも通過する心の動きかも知れないということからです。

思わぬ告知を受けたどうぶつの飼主さんの中には、この五段階全てを順番通りに通って行かれる方もあります。

人であれば例え血のつながった家族でもこのような心理状態の変化を起こすでしょうか。
そうかも知れませんが、やはり対象が愛情を多く注いでいる家族であるどうぶつが故の気持ちではないだろうかと考えていますconfident

飼主さんはいろいろと大変だろうと察しますが、愛されているどうぶつはきっと幸せなのだろうと思います。

水天宮前も桜が満開になりましたよ。
桜の花はとにかくすぐに散りゆくものだとばかりと思っていましたが、先日の夜の強風にも負けずに一輪たりとも落ちていませんでした。
時期が来るまではやはり脆弱な花ではありませんね。むしろ力強い花のようでした。
それでもあと1週間でしょうか。
そうすると潔く去っていくものなのでしょうね。

そして春と言えば新しい出会い。
当院にも新しい2名の顔が増えました。
獣医師1名、動物看護師1名。
さらに充実した獣医療をご提供できるように努めて参ります。
どうぞ厳しい目で評価していただき、今後もご指導いただけますようお願い申し上げます。

今日はまた別の少しめずらしい出会いのお話です。
当院の近くの日本橋にお住まいで、当院もよくご利用される飼主さんがはじめてのワンコをお連れになりました。

「この子、保護した犬なんです。」
とても人懐っこい小型の子です。
年齢ははっきりとはわかりませんが、とても若いのは確かです。

発見時は人形町の駅の近くにいて、泥だらけだったとのことです。
連れていらしたときにはお風呂に入れられたのでしょうか、きれいな毛並みでした。
保護されたのは2週間ほど前で警察にも保健所にもお問い合わせをされ、このかわいらしい子を懸命に探していらっしゃる飼主さんに早く会わせてあげようといろいろと努力されていました。

それでも見つからず。
これは飼主さんの元から脱走したり、行方不明になった子としてはめずらしいことです。飼主さんだけが探していらっしゃる場合、なかなか見つからないことはよくあることなのですが、飼主さんも保護された方もお互いにさがしていらっしゃるのに会えないとはthink

このようなときにとても役に立つのはマイクロチップです。
もしかして、と、マイクロチップがあるかも知れませんので、スキャンしてみました。

すると、ピピピッと番号が表示されました。
マイクロチップのデータベースにアクセスしてこの番号の登録者を検索しました。
登録者の方にお電話をすると、この子はいろいろな事情で今はお知り合いに預けていらっしゃるとのことでした。その方がお散歩中にワンコが行方不明になり、そのままご病気で入院され。
心配ながらも探すことができずにいらっしゃいました。

そしてこの子がまだ3歳にもなっていないこともわかりました。

関係者の方々でご相談の上、結果、この子は保護されたかたが引き続き飼われることになりました。
それまでは時間とともに次第に情が移り、離れ辛くなっていらした保護をされた方。
しかも、いつお迎えが来るとも知れず。

それがマイクロチップのおかげで、元の飼主さまも判明し、保護された方にこれからもかわいがっていただけることになりました。

単純に出会いの春ですね、とは言えませんが、今回のことは関係者みんなにとって最も安心できるよい結果になりました。

・・・保護さらた方のご家族の皆さんは、このかわいらしい子をすでに手放すことが難しくなるほどかわいがっていらっしゃいました。
しかし善意とは言え、元の飼主さんに無断では後ろめたいお気持ちでいらしたに違いありません。

マイクロチップがこのように役立つこともあるのですねhappy01

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