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2015年2月

犬と海外へ -犬の輸出申請-

昨日の東京は雪予報があり、交通機関の乱れも予想されていましたが、何かあったのでしょうか。雪すら見なかったので、何事もなく無事に終わったような印象です。
しかし冷たい雨はしとしとと夜まで続いていましたね。
そして今日の予報は晴れマーク。少しは気温があがるといいですけど。

犬と海外へ行く方々のお手伝いをしております。
最近の1件のことです。

この子はこれまでの飼主さんのもとを離れてアメリカへ行くことになりました。
これまでの飼主さんのお子さんがアメリカでお仕事をされているとのことで、そちらで新しい生活を送ることになりました。

犬と海外に行くにはいくつか準備が必要です。
大まかには、one日本を出るための条件を満たすこと。two行き先の国に入るための条件を満たすこと。そして、もし短期間で日本帰国を予定されていれば、three日本に再度入るための条件を満たすことが必要です。

このtwoはどちらの国に入国するかで手続きがかなり異なります。
これらの準備は基本的に狂犬病の伝搬を防ぐことが主な目的です。

日本は狂犬病がない国。しかしながら、隣国をはじめ、狂犬病がまだまだある国は多く、それらの国との行き来はとても慎重にしなければなりません。

今回の行き先は北米です。
狂犬病がある地域です。そこに、狂犬病がない日本から犬が行くことは簡単な手続きで済みます。
逆に狂犬病がある北米から狂犬病がない日本に犬が入国することはいくつかの関門があります。

動物検疫所のHPに詳しいご案内がありますよ。
→動物検疫所のHPへのリンク

今回のワンコは今のところ帰国予定がないとのことで、渡米だけの準備をしました。
渡米だけの場合は、マイクロチップを挿入する(動物病院)→狂犬病予防接種をする(動物病院)→健康証明書を作成する(動物病院)→犬の輸出申請書を作成する(ご自身)という手続きで完了です。2週間もあれば十分に準備ができます。

この手続きについては、その時々で米国の条件が変わることがありますので、その都度ご確認ください。上は2015年2月の米国入国条件です。

アメリカにいらっしゃる、このワンコを迎えるご家族からも手続きについてのお問い合わせやご心配なこと等をメールでいただきました。

日本を離れるのは不安かもしれませんが、あちらではまた楽しい生活が待っていそうですよ。
ニューヨーク。行ったことがないところです。いつかは行ってみたいものです。

あと10日ほどで出発です。
また会えることを願って。
いってらっしゃい。

寂しい思いをさせました。と、

天気予報は雪で、積雪もあるとのことですが、まだ冷たい雨。
これから雪に変わるのでしょうかね。

今回はお腹をこわしたワンコが来院しました。
10歳と過ぎた初診の患者さんです。
当院のパンフレットをお持ちで、何かあったら伺おうと思っていましたとお話しされました。
いつもは遠い所のかかりつけに行かれていたようです。

お持ちになったのは上からも下からも真っ赤なものが出たとのことで、それらが付いたシートでした。
どれくらいついているのかと見てみますと、慣れているはずの私でさえエッ?と思わず言ってしまうほどの量でした。
普通のトイレシーツが一面真っ赤でした。

一見してとても重い症状です。
検査の結果がわかるまでは良くなる可能性も一気に悪く変化する可能性もあります。
大切なことですので、飼主さんにもお使えしました。

元気もなく、食欲もなく。
ただただ上からも下からも。
そして量も多くて。

飼主さんは相当にお疲れのようで、もしかしたら昨晩はお休みになられていないのではないかと思うほどでした。
病状が軽いものという印象はありませんでした。
とにかく急いで検査をして治療を開始しなければ。

飼主さんに問診をしてから検査に入りました。
さしあたってわかる範囲で私の印象をお伝えしました。
何かストレスはありませんか?
そう話したところ、いろいろとストレスの原因があるようで、この子には寂しい思いをさせました。と、後悔のような反省のような、そのような言葉がありました。

さしあたっての診断は大腸炎です。
原因にはいろいろとありますがストレスも大きな原因になりますので、問診では必ず聞くところです。

ご自身のこと、そしてご両親のことなどで、飼主さんご本人がとても心労が大きい状態にあって、そしてこのワンコも不慣れなところへ預けなければならなくて、そこから帰ってきたところでこの症状が始まって。

まずは検査の結果、膵臓の酵素が高いくらいは目立った異常はありませんでしたから、大腸炎、膵炎、ということで治療をはじめました。

初日は上からは治まりましたが、下からは続きます。
入院しての治療をご希望されましたので、静脈点滴を中心とする治療を開始しました。
次第に下からの量が減ってきて、日々改善の様子がみられるようになりました。

元気は初日以外はとても元気になり、数日でもう入院は必要ないだろうというところまできました。

飼主さんはご家族の方にいろいろとご心配なことがあり、おうちで迎えて症状が繰り返すととても心配とのことでした。そこでもう少し入院を希望されました。

検査数値も安定し、食欲もしっかりとあり、今日から症状は全くみられなくなりました。
また夕方に飼主さんとお話をする予定です。

初めて来院された動物病院で入院あり、治療あり、そして重篤な症状があり。
飼主さんもとてもはじめは心配だったに違いありません。
今では笑顔もでるくらいににこやかにお話してくださいます。

お年はそれなりですが、まだまだ元気いっぱいです。
もっともっと一緒に過ごせそうですよ。

単純な膀胱炎かと思っていたら

明日は節分ですね。
近くの水天宮では豆まきの行事があるようです。
歩いてすぐですし、時間が取れたならば皆で行ってみたいところです。

膀胱炎だろうかと、尿が赤いということでワンコが来院しました。
よく診てみますと、確かに真っ赤な尿が出ています。
しっかりと検査をするためと、膀胱を洗浄しなければならないくらいに細菌尿のニオイがするので、膀胱にカテーテルという細い管を入れようとしました。

ところが、管は途中まで進んで入って行きません。
詰まっている様子もないためにいろいろと調べてみますと、お尻にやや不自然な膨らみを発見しました。

普通はトイレに行ってもちゃんと出ないとか、出辛そうにするとかの何かしらの症状を伴うところですが、このワンコは以前に他の動物病院で椎間板ヘルニアの手術を受けてはいますが、後ろ足が麻痺したままです。
オシッコはいつもトイレで決まったタイミングではなく、自然に漏れ出てくるといった具合です。

お尻の膨らみはいわゆる脱腸と言われますが、会陰ヘルニアと呼ばれるものでした。
肛門の横の筋肉に裂け目ができて、そこから腸や脂肪や膀胱等が飛び出してくる病気です。

このワンコの場合は肛門の右側から膀胱が飛び出していますが、調べてみますと左側からは腸が飛び出しています。
左右ともに脱腸だったわけです。

しかも排便困難や排尿困難といった症状が椎間板ヘルニアによる下半身麻痺の影響でわからなくなっているというものでした。

いろいろと困難なことがあります。
椎間板ヘルニアによる麻痺が下半身に残ると、まず問題になることは排尿困難に続く膀胱炎です。
ほとんどは慢性膀胱炎になります。
これはヒトでもそのようで、ときに膀胱に入り込んでしまった細菌の影響で命に係ることにも発展するとのことです。

このワンコは会陰ヘルニア(いわゆる脱腸)が改善しても下半身麻痺があるために膀胱炎リスクは解消されません。
かと言って、このままでは膀胱炎は悪化します。

手術をすることで、膀胱炎にはなり難くはなりますし、オシッコもこれまでよりは出やすくなります。
完全解決するわけではなりませんが、手術は必須だと考えました。

飼主さんはとてもお仕事がお忙しい方ですが、せっせとこのワンコのお世話をされていました。
そこにこの問題です。

手術をお願いします。
詳しく様子をお話しましたら、ほぼ即決でした。

来院されたときは、ワンコは元気もなく、食欲もなく、真っ赤なオシッコを漏らしていて。そのような様子でした。

できるだけ膀胱炎の治療をしてから手術にのぞみました。
慢性的にヘルニア(脱腸)が起こっていたと考えられます。
このような場合には、飛び出している膀胱や腸や脂肪などはまわりの組織に癒着していることがあります。
慎重に癒着をはがしながら、出血を最小限に抑えながら手術をすすめました。

この病気はとても再発しやすいものです。
そのために2回以上手術を受けなければならない子も多くいるようです。
幸いにそのような経験はありませんが、この子も1回だけになりますようにといろいろと自分なりに工夫しながら行いました。

無事に手術が終わり、もうその場から手伝わなくてもしっかりとオシッコができるようになりました。とは言いましても、意識的にやっているというよりはむしろ漏れ出てくるというものですが、それだけでもかなり膀胱炎リスクは減ったと考えています。

他の動物病院で行われた椎間板ヘルニアの手術では相当な出費があったようです。
また手術かーと、ため息されていましたが、退院の時には笑顔でこれまでのことをふくめていろいろなお話を聞かせていただきました。

ワンコも来院したときとは違う、イキイキとした目でとても元気になって退院しました。
飼主さんも笑顔でした。

次に来られるときは抜糸です。
あと1週間後、またさらに元気な姿に会えますように。

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