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2016年6月

蚊取り線香

暑い日になりました。sun
ムシムシしましたが、こうやって夏が近づくんですねpenguin

週末は外来が混雑して、来院された方々にご迷惑をおかけいたしました。
おそらく一番お待ちになられた方は2時間程だったと思います。それでも、「お待たせして申し訳ありませんでした」に対して、「いいえ、とんでもないです」と返していただけるのは感謝の気持ちしかありません。

ご期待に応えられるように努力致しますから、もしお気づきのことなどございましたらお声を聞かせてください。

往診で皇居を再び訪れたときのことです。
この日は一般の方の入場はできない日だったので、大手門は大きな扉で閉ざされていました。

そこから訪問者の札をいただき、入りますが、静かな皇居はまた新鮮でした。お話を伺うと、このような日にしかできない植物の手入れや、皇宮警察さんの訓練などが行われているのだそうです。

皇宮警察さんに、どれくらいの人数の方が皇居でお仕事をされているか聞いてみますと、かなりの数で、山陰地方のある県の警察官の総数とほぼ同じだということで驚きました。

この日は健康診断最終日で予防接種の日でした。内科検診を行い、前頭の予防接種も済み、手洗い場に案内された時にふと懐かしい匂いがありました。

蚊取り線香です。

僕がまだ幼いことろには夏になると町のいたるところで漂っていた匂いです。
最近はあまり目にすることがなくなっていました。

その蚊取り線香はペット用で、人にも動物にも優しいもの。
皇居は東京の真ん中にありながら、とても緑が多く、森の中にあるといっていいくらいの木々に囲まれているところもあります。

野生の動物も出るそうですが、夏場になると虫も多くでそうです。
扇風機、蚊取り線香、豊富な緑。
東京の中心地とは思えない静かな環境でした。

新しい家族

梅雨の晴れ間。
暑くなりそうですねsun

新しい子を迎えました。
そう言って診察室に入って来られたのは、近くにお住まいの方です。
少し前ですが、これまでずっとかわいがってこられたワンコと悲しいお別れがありました。

お父さんは特にその子といつも一緒でしたから、僕が一番心配したのはそのお父さんのことでした。
新しい子はとても人懐っこくて元気な盛りです。お父さんも元気になりました。
そう娘さんもお話しくださいました。
相当元気をなくしていましたから。と。

こうして新しい子を見せていただけるとまたこれから始まる新しい生活が目に浮かびます。
お父さんが笑顔でお散歩されるのだろうとホッとします。

ちょっと嬉しい日になりました。

犬の子宮蓄膿症

晴れましたね。
隅田川の流れと佃の方に広がる青空がきれいな朝でした。

ちょうど1週間前です。
小型のワンちゃんが来院しました。
かわいい女の子です。
食欲はあるのですが、陰部から膿のようなものが出ています。

普通はこの段階で子宮蓄膿症と診断するのですが、今回は様子がいつもと違いました。
外陰部の中の方に何かできています。
硬いできものです。
そしてお腹の中を超音波(エコー)で見てみますと、子宮の壁もかなり厚みをもっています。

腫瘍だろうと考えまして、いろいろと検査をしました。
結果は子宮蓄膿症と膣の腫瘍。
統計的にここの腫瘍は80%ほどが良性と考えられます。

手術を行うことになりました。

飼い主さんには小さなワンちゃんがこれから受ける手術について、できるだけ詳しくお話をしました。
ふと見ますと、飼い主さんのお持ちのバッグに「お腹に赤ちゃんがいます」のマタニティーマークが見えます。
まだそのマークを見ないとわからない感じでしたが、そう遠くないところで、新しい家族が増えるのだとわかりましたconfident


腫瘍の方は陰部切開という切開を行ってから、尿道にカテーテルを通して尿道に傷をつけないようにして切除をしました。粘膜の壁に癒着を起こしていましたから、電気メスで止血しながら切除を行いました。
ここは結構出血することもあるのですが、幸いなことに目立った出血もなく切り取ることができました。

縫合が終わると次には卵巣と子宮を摘出するために開腹手術に移りました。
切開を行い、皮下組織を分離し、お腹まで切開を進めます。
かなり膿が充満して大きく膨らんだ子宮が出てきました。
どうにか破けてはいなそうです。
慎重に腹水などを観察しましたが、濁ってはいませんでした。
このような手術は基本的な術式が決まっていますから、特別に変わったことはしませんが、卵巣の取り扱いだけは慎重に行いながら無事に全てを取り除くことができました。

この子には乳腺腫瘍もありましたから、3つの手術を同時に行うことになりました。

無事に終わりましたが、思うのは、この子が無事であることと、飼い主さんは妊婦さんですので、精神的な負担は良くないだろうということですね。
今回の手術はもしものことがありえた訳ですから、とにかく慎重に進めました。

無事に退院を迎え、飼い主さんもワンちゃんも喜んで帰って行く姿を見て、初めてホッとすることができました。

嬉しいというものではありませんね。
一つ責任を果たせたのではないかという安堵でしょうか。

この仕事はその繰り返しだと思います。
また一つ、そしてまた一つ。
果たさなければならない責任があります。

それが皆さんの安心になれば、と願いながら。

お腹にいっぱい - 犬の誤飲 -

梅雨入りしていたんですね。
よくないことですが、ここ数カ月テレビを観ていませんでした。
ニュースも何もcoldsweats01

昨日、梅雨入りのお話を飼主さんとしていて教えてもらいました。
反省しています。
今日はよい天気になりましたsun

先日来院されたときに、ワンちゃんが小さな布を食べてしまったというお話をされました。ご来院の目的は別にあり、今は特別に調子がいいし、これまでもいろいろと異物を食べているがその都度出て来ているとのことでした。

次の日です。
何度も吐きそうにする。物が出て来ない。おそらく、その布のせいではないかと再来院されました。
レントゲンではほぼ空っぽのはずの胃がかなり膨らんでいます。

内視鏡検査をしました。
口から入れますとすぐに食道に入りますが、食道が赤く炎症を起こしていました。
その後内視鏡が胃に入るとすぐに布と真っ黒い物が見え、それとは別に布が見えました。
内視鏡を使って鉗子で異物を取り出そうとしましたが、胃の入り口までは持って来れますが、そこから引き出すことができません。
何回か試みましたが、続けると胃を傷める危険がありましたので、手術で胃を開けることにしました。

胃は、外から触っても硬い何かが入っているのがわかりました。
布だけではなさそうです。
開いた胃の中に鉗子を入れて異物をつかみましたが、かなり大きな塊になっていて、出て来ません。
胃にあけた穴から出てくる分だけずつをハサミで切って小さくしながらちょっとずつ取り出しました。

何回もこの作業を繰り返し、最終的に布を含めた異物を全て取り除くことができました。

異物は真っ黒に色を変えていて、しかも一つの物ではなさそうで、くっ付いたり、絡んだりしていて、何かを特定することが難しい物でした。
全てを取り出した後の胃は、また赤くなっていて、胃炎が広い範囲に見えました。

おそらくこれらの異物は長い間胃の中にあったはずです。
もしかすると何か月もの間。

取り出した物は僕のこぶしよりも大きな物でした。
それをお父さん、お母さんに見てもらいました。
何だろうね。
これはオモチャかな?これは靴下かな?などと、細かなパーツを見てお話しされていました。
お家の方にはお電話で取り出した異物のお話はしたのですが、僕も今ひとつどのような物かを説明できずにいました。
実際の物をご覧になって、とても驚いていらっしゃいました。
でも、今回の布を食べてしまったことは、不幸中の幸いだったかも知れません。
それがなければ、これらのずっと前に食べた物はもうしばらくは胃の中にあったかも知れませんから。

ワンちゃんの方は、取り出した後からすっかり元気になって、少しの間の食事制限も耐えられないくらいでした。

胃炎の治療のためと食事制限のために少しだけ入院してもらいました。
面会に来られると、ワンちゃんは出口ではなく、自分の部屋の方にグイグイと進みます。

お母さんもお父さんも、その様子を見て安心されたようです。
しっかりと治ります。
でもまた食べてしまうかが心配です。

皇居を守る警察犬

6月ですが寒いですね。

エアコンを切ると蒸しますしcoldsweats01
週末はどうなるのでしょうね。


毎年皇居の警察犬の健康診断をしています。
はじめは当院まで順番で連れてきていただいておりましたが、皇居でもできますので、去年からは往診で伺って皇居内でさせていただいています。

去年は往診の頃は暑かったのですが、今日は小雨も降り、どちらかというと寒い日でした。 
警察犬には、担当のボスがいます。
いつもながら、その優しさに打たれます。
よき相棒でありながら、しっかりと訓練もされています。
年を重ねるにつけ、取り扱いにはいろいろと気遣われています。

ちょっと想像ですが、それぞれの担当の警察官の方々は、ご自身の訓練の成果を問われることがあるのではないでしょうか。
去年のこのときには、犬を見ると誰が訓練しているかがわかるんですよ。と上席の方がお話をされていました。
そうなりますと、訓練の成果は自身の評価だけではなく、その相棒の評価にもあります。

相棒に残念な想いはさせたくない。
だから愛情を持って厳しく、優しく訓練されているのではないでしょうか。
担当の方の接し方をみますと優しいんですよね。
愛情があるのはすぐにわかります。

お話を聞きますと、皇居だけではなく京都御所にも行くとのこと。
その環境に応じたワクチン、狂犬病予防接種、その他の健康診断についてもご相談したり。
僕は京都の動物病院に5年ほどをいたことがありますので、当時を思い出しながらお話を伺いました。

そして最後に菊の印のあるお菓子を頂きました。
この文様を見るといつも恐れ多くて、口にしてもよいのか緊張してしまいます。
皇居の売店にあるものなのだそうです。

都心にこんな大きな森があるとは、そう思う静かなところです。
森の大きな木々の上には高層ビルが並んでいますが、それもまた東京。

また来週も行きます。

心を込めて - 犬の不妊手術 -

とてもよい天気になりました。

外に出て初夏の風にあたりたい、そんな陽気です。


今日の手術予定表に小さなワンコの不妊手術がありました。

年齢は11歳6か月。
特別に変わったことはなく、元気な子です。
ご家族には学校にいくお姉ちゃん達がいます。

生まれて1歳になる前に行うことの多い不妊手術をこの年で決意されたのは、今後起こるかも知れない病気の予防が目的です。
もちろんのこと、もっと早くでも良かったのではないかという声があるかも知れません。そこで僕の場合は、何がおありだったのだろうか。と、考えます。

手術や全身麻酔に対する心配がきっとおありだっただろうと思いました。
子の子がはじめてうちの動物病院に来院されたのは6年前です。
幸いにとても健康なワンコですから、重い病気はありませんが、何かしらご心配後とがあるときには来院されていました。

これまでのお付き合いの中で、手術を決意され、それを託してくださったことには大きな責任を覚えました。
何事もなく安全に終わった今だから、こうして穏やかな気持ちで書けますが、僕にとって不妊手術ほど緊張する手術はありません。

膝蓋骨脱臼の整復手術、骨折の整復手術、前十字靭帯損傷の手術、椎間板ヘルニアの片側椎弓切除術、胆嚢粘液膿腫の胆嚢摘出手術。
難易度のかなり高い手術も日常的に行っていますが、緊張せずに冷静に落ち着いてできる手術です。

不妊手術は違います。
他の手術よりも命の危険があるからです。
大きな血管を操作します。
少し間違えてしまいますと、おそらくは取り返しのつかないことになります。

幸いにもうちの動物病院で手術中に何かが起こって目を覚まさなかった子はいません。これはとにかく慎重に慎重に自分の臆病さをカバーするいろいろな安全策をとってきたからかも知れません。

ワンコの手術をお引き受けするにあたり、手術のシュミレーションをともに、もしものことを想像します。
犬の不妊手術は僕が最も多く行っている手術です。
それでも毎回とても新鮮な緊張感に襲われます。
これは薄れることのないものです。

手術のシュミレーションは、ある程度の作業の様子を呈しています。
獣医師になったばかりの頃からずっとずっと行ってきていますから、今になって、その手術の行程に確認することも手技の中で不安なところもありません。
やってみなければわからないという不安です。

子の子だけではありませんが、手術をお任せいただいた以上、どうぶつ達に何かあってはいけないのです。
絶対に元気にする。
僕に大切などうぶつの手術をお任せくださって、手術中にお家で何も手につかず、心配でたまらないご家族の様子を想像します。
そして手術を受けるワンコのことも考えます。
また、僕の手術を手伝ってくれる看護師達のことも考えます。

今日は年齢的に高齢になりますから、ここまでされなかった不妊手術をお任せくださったご家族のお気持ちに絶対に答えなければならないところでした。

結局不妊手術は毎回無事に終わっていきますが、ここで安心すると次は気の弛みから危ないこともあり得ます。
とにかく慎重に。

今日も丁寧に心を込めて手術をしました。
手術が終わって麻酔から覚めてお部屋でキョトンとしているワンコを見るとホッとします。

残念ながら子の手術の充実度はそう高くはありません。
当たり前のことを当たり前にすれば何も起こらないはずの手術ですから。
1泊してもらって、明日お家に帰りますよ。
ご家族の皆さんの安心された顔は明日見られると思います。

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